宇部市交通局(吉本栄三局長)は、買い物や通院など、生活交通の利便性を高めるため、西宇部校区の住宅地と商業施設や病院を結ぶルートに新型の低床式小型バスを導入し、9日から運行を開始した。障害者や高齢者に対応したバリアフリーで、車両自体の長さ、幅もコンパクトになり、幅員が狭い道路を運行する際の安全性が高まる。生活交通の空白地域への導入を視野に入れ、モデル地区として実証実験を続け、効率化や経費の縮減効果などを調べる。
新型車が導入されたのは西ケ丘・日赤線(西ケ丘─ゆめタウン宇部─小野田赤十字病院前)。以前は西宇部小と西ケ丘のバス停をそれぞれ発着する2系統だったが、循環式を要望する地元の声に応えて路線を延長し、2009年度から団地内に乗り入れるようになった。1日当たりの利用者は114人。
循環により距離が10・3キロに延びたこと、利用実績、路線が宇部と山陽小野田市にまたがっていることなどの諸条件を満たし、国庫補助路線として認可された。車両購入費約1800万円のうち、1500万円の補助を受けるとともに、運行経費にも補助制度を活用する。
新型車は長さが6・99メートル、車幅が2・08メートル。町中を走る中型車と比較すると、長さは2メートル、幅は22センチ短くなった。デザインや形が愛らしく、超低床ノンステップ式のため、親しみやすく、乗りやすい。乗降口も一つになった。乗車定員は33人。
8日には、沿線住民が参加しての記念セレモニーが西宇部小前のバス停であり、久保田后子市長は「新型車の導入、道路の整備で、利便性、安全性が高まった。高齢社会の中、マイカーだけでは立ち行かなくなっており、多くの地区で同じ問題が起きている。より充実した生活交通の仕組みをつくるためにも、積極的に利用してほしい」と呼び掛けた。
花束贈呈、記念撮影の後、試乗会もあり、集まった住民が3回に分かれて、小学校前から団地内を循環するコースで、乗り心地を試した。
地域の特性を考慮したバスの導入を喜ぶ同校区自治会連合会の小川善徳会長は「思ったより乗り心地が良かった」と語った。