小型ジェット機で急患を搬送する全国初の「ドクタージェット」の研究運航が6日から札幌・丘珠空港を拠点に始まった。道内の12空港を結び、ドクターヘリが出動できない荒天や夜間なども運航できるのが強みで、初日には釧路の重篤患者を札幌に搬送するなど、運航早々大きな威力を発揮した。
運航主体は北海道航空医療ネットワーク研究会(HAMN(ハミン)、会長・浅井康文札医大教授)。ハミンがダスキンの社会貢献事業の寄付を受け1カ月間試験運航し、課題や効果を探る。
ドクタージェットに使用する機体は、中日本航空の10人乗り小型ジェット機。座席を取り払い、医療機器などを備え、患者を含め医師、看護師ら4人を搬送する。航続距離は2500キロで最高時速750キロ、札幌│釧路を約30分で結ぶ計算だ。急患搬送のほか、医師や臓器の搬送などの利用法も検討されている。
運航初日には、丘珠空港で出発式が行われていたが、その最中に釧路赤十字病院から緊急要請があり、午前11時20分同空港を離陸。同50分、釧路空港に到着し、保育器に入った新生児と付き添いの医師らが機内に乗り込んだ。午後0時15分に同空港を離陸し、患者は同1時10分、札幌市内の病院に到着した。釧路赤十字病院では通常、札幌の病院に搬送する急患は道の防災ヘリで搬送しているが、この日は札幌の天候が不安定だったことから、ドクタージェットに切り替えたという。
この研究運航は当初、8月1日から実施する予定だったが、中日本航空の小型プロペラ機が今年7月、渡島管内
福島町で墜落事故を起こしたため、開始時期がずれ込んだ。