来春から国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在する古川聡宇宙飛行士の訓練が1日、つくば市千現の宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターで公開された。
古川宇宙飛行士は日本人として3人目のISS長期滞在。約6カ月間にわたり、日本の実験施設「きぼう」を含むISSの施設の運用と材料関連の科学実験などを行う。
現在はNASA(米航空宇宙局)ジョンソン宇宙センターを中心に訓練を続けている。今回は日本の科学実験を中心とした訓練を筑波宇宙センターで行っている。宇宙実験棟で公開された訓練は、きぼうに新しく搭載される材料科学系実験装置となる温度勾配炉(GHF)の設定作業。
GHFは真空加熱炉の機能を持ち、真空装置の中に入れた材料を三つのヒーターで1200度に加熱して溶かし、再び結晶化させることができる。微小重力空間で結晶化させることで、半導体材料の結晶成長過程の解明やコンピューターや光通信関連分野などの実用化に向けた良質な材料生成が期待されている。
GHFは試料カートリッジを内部に設置して実験を行う。約40センチの試料を最大15本取り付け可能だ。実験では試料自動交換機構に試料カートリッジを設置し、終了後はカートリッジを地上に回収するために取り外し梱包(こんぽう)する。今回は実験に向けた軌道上作業について訓練した。
古川宇宙飛行士は訓練終了後、「ISSへの打ち上げまであと9カ月と迫り、わくわくする。ISSでは地上での生活を豊かにする実験に取り組む。医者としてシステムの運用者として宇宙でいい仕事をしたい」と意気込みを語った。