根室管内・羅臼漁協直営店の「海鮮工房」(羅臼町本町)で``幻の魚、、と呼ばれるムキガレイを使った照り焼き弁当が数量限定で発売されている。考案者は、同町富士見町にある飲食店「まるこし」の小寺賢一さん(41)。販売してから間もないが、昼時には観光客が購入し完売になるなど、早くも好評を博している。
ムキガレイの正式名はサメガレイといい、水深1000メートル付近に生息する深海魚。グロテスクな見た目が災いし、その昔、地元漁師からホッチャレ扱いされ、誰も口にしなかった。でも、見た目とは裏腹に、身は軟らかく脂が乗っておいしいことから、10年ほど前から徐々に脚光を浴びはじめた。現在では専門に水揚げする漁業者もいて、地元ではキンキと並ぶ高級魚として人気が高い。
弁当をつくる「まるこし」では、定番メニューとしてムキガレイを刺し身や煮魚にして提供していた。常連客から「照り焼きにして食べたらおいしい」とアドバイスを受けたのを機に、新メニューを開発。店内で丼物にして出したところ好評だったことから、店のPRも兼ねて観光客が集まる「海鮮工房」で弁当として今月からの販売を始めた。商品名は「むきかれい照り焼弁当」。
1回の漁で取れる数は多くて30匹程度。年間の総漁獲量は数百キロほどだ。日によって水揚げが無いことも多く、1日の弁当の数は4│10個と量産できない。小寺さんは「幻の魚をおいしく食べれて、よそでは口にできない一品。羅臼の新たなご当地弁当を目指したい」と力が入っている。価格は850円。