梅酢を食べさせ「紀州うめぶた」開発へ

紀伊民報社 経済 2010年8月26日

 和歌山県みなべ町晩稲の梅加工業「紀州ほそ川」(細川清社長)とすさみ町里野の養豚業「すさみ開発」(木村煕臣社長)は、梅干しの副産物「梅酢」を利用して育てる豚肉「紀州うめぶた」の共同開発を目指している。両社は和歌山を代表するブランド食品に育てたいと意気込んでいる。

 紀州ほそ川は、梅干しの製造過程で生まれる酸味の強い果汁「梅酢」を活用し飼料「梅BX70」を開発。これまでも養鶏業者や養殖業者らと連携して「紀州うめどり・うめたまご」や「紀州梅まだい」のブランド化に取り組んできた。

 すさみ開発は5年前に創業、すさみ町大鎌の豚舎6棟で豚を飼育し、年間1200頭を出荷している。繁殖から手掛ける一貫生産で、体重110~120キロになる生後6~7カ月で出荷する。餌には防腐剤や抗生物質を使わず、大手食品メーカーで出た規格外のうどんや小麦などに梅の種を砕いたものを自家配合し、乳酸菌発酵させて与えてきた。現在は開発に向けて「梅BX70」も混ぜている。

 細川社長(59)は「鶏やマダイへの研究結果からも、発色が良く、適量の甘い脂が入り、ジューシーで臭みがない肉質が期待できる」といい、木村社長(72)は「和歌山が誇る健康食品である梅を食べさせれば、豚も健康になるだろう。スペインのイベリコ豚を追い越すほどの味の豚を送り出したい」と話している。

 今後、県畜産試験場(すさみ町見老津)の協力を得ながら「梅BX70」による効果などを検証し、1年後の安定供給を目指すという。

 開発やブランド化に向けた事業費は約190万円。「わかやま産業振興財団」の助成事業として事業費の3分の2の補助を受けている。

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