地元産「雑穀ビール」製造へ 伊那市長谷のホップ初収穫

常陽新聞新社 地域 2010年8月25日

 宮田村で地ビールを製造する第三セクター・南信州ビール駒ケ岳工場(竹中考輝工場長)と、伊那市長谷村で雑穀による地域振興を進めるNPO法人南アルプス食と暮らしの研究舎(吉田洋一理事長)は25日、長谷村非持のほ場で今春から共同で栽培してきたビールの原料となるホップを初めて収穫した。新たな特産品作りと遊休荒廃地の解消を狙いにした共同事業で、収穫したホップは年内にも雑穀の四国ビエを使った地ビールに仕上げる。一般向けの試飲会も行う予定だ。
 県内でビール製造用のホップが栽培されているのは、志賀高原(山ノ内町)と東御市で、いずれも地ビール製造に使用されている。南信地方でビールの原材料として栽培されたのは長谷村が初めて。
 地元産の素材を使った地ビールの種類を拡充したい同社と、遊休荒廃地対策を進める中で栽培作物の供給先を確立し、地域の農業振興につなげたい同NPOとの思惑が一致した。県の元気づくり支援金約100万円を受け、今年4月下旬、同村非持の約6アールのほ場にホップの苗約100株を植え付けた。
 ホップの木は高さ3.5~4.5メートルに生長。収穫作業に参加した両企業・団体関係者5人は、木を地上約1.5メートル付近で切断した後、直径が3センチほどに実った実を丁寧に摘み取った。
 吉田理事長によると、この日収穫したホップの実は約5キロで、「数日間は天日干しする」という。その後、南信州ビール駒ケ岳工場に持ち込み、アフリカや中国でもビールや焼酎の原料に使用され、同NPOでも栽培している四国ビエを加えた「雑穀ビール」に仕上げ、年内の完成を目指す。一般向けの試飲会は広くPRするのが狙い。
 吉田理事長は「各種の雑穀を使った地ビールが普及すれば農地の有効利用にもつながる」と期待を寄せる。「認められるビールをつくることで農業にも良い影響を与える」と話す竹平工場長も「まずはうまいビールを作りたい」と意気込んでいる。

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