72歳、自作の木製カヌー完成

東愛知新聞社 社会 2010年8月24日

 72歳の誕生日までに自作のカヌーを作る―。豊川市中条町の和田志郎さん(72)が、そう決心してから1年3カ月余かけて木製カヌーを独りで作り上げた。近くの豊川で進水にも成功、友人、仲間と一緒に喜び合った。「元気な高齢者でいたい」が和田さんの行動力の支えとなっている。
 和田さんが7年前に計画したカヌー作りを実行に移す決意したのは、昨年4月。町内会の役員も終わって「時期が来た」。72歳を迎える誕生日の8月11日を“納期”に始めた。
 雑誌で見た木製カヌーの美しさにひかれて製作を決めたものの、乗ったことも、作る知識、道具もなかった。市販の図面、キットさえも使わず、友人、仲間に助けてもらいながら自ら考え、工夫をしてのカヌー作りだった。
 完成したカヌーは長さ4メートル。木目と色がきれいにそろった外観だ。杉板(長さ4メートル、幅2センチ、厚さ8ミリ)を約180枚を使用し、木工用接着剤で張り合わせた。表面は磨いて防水加工などを施した。「曲線部分が難しかった」という和田さんだが、誕生日までに作る目標を達成。その出来栄えは、今月7日の進水式に集まった友人や仲間らを驚かせた。
 食品メーカーに定年後の子会社勤務も含め50年勤めた和田さん。在職中の7年前、退職後を考えた際に「心身とも元気なお年寄りでいたい。その方がおもしろい」と「陸・海・空」への挑戦を決めた。陸のバイク、空のパラグライダーに挑み、最後がカヌーだった。
 「会社で勉強したことだが、自分ができると思えばできる。やる気、信念がどれだけあるかです」と和田さん。「実は次の挑戦も考えいるんです」と意気盛んだ。

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