上諏訪商店街のにぎわい創出へ 法大大学院チームが建物調査

長野日報社 地域 経済 観光 2010年8月11日

 法政大学大学院政策創造研究科の調査チームが、諏訪市の中心商店街で古い建物を調べている。今春まで諏訪商工会議所などとの産学共同で行ってきた人材育成講座・すわ地域「おこし塾」のスタッフらが、特徴ある建築物を地域財産ととらえてまちづくりへの活用を研究。「おこし塾」がまとめたにぎわい創出の提言を実践する足掛かりを探している。
 調査は8月7日から13日までの1週間で、研究者や大学院生ら約15人が、数人ずつのグループをつくって進めている。酒蔵や公衆浴場といった諏訪地域の特徴的な建物のほか、明治から昭和初期に建てられた店舗等を、構造とまちづくりの両面から調べている。
 同研究科の恩田重直専任講師の調査グループは11日、30年ほど前まで食堂だった同市末広の空き店舗を調査。木造3階建ての建物の構造や利活用の可能性を探った。
 建物は1930年の建築で、戦後に1階部分が食堂に改装されていた。恩田講師は「ここを初めて通ったときにこの建物は気になっていた。建具はオリジナルでいいものを使っている。昭和10年代になると、一般的に戦争で建具が悪くなっていったが、それより古いものだったことが幸いした」と考察。「観光客においでいただける拠点になれば、諏訪の魅力が伝えられるのではないか」と感想を話した。
 調査に同行している建築士の山口尚之さんによると、上諏訪の商店街には3階建ての木造建築が多く現存し、全国的にみても珍しいという。
 調査チームは、諏訪が持っている財産を活用することを今後のまちづくりの柱とする方針で、見過ごされている建築物を見つけ出すことも目的とした。恩田さんは「壊すことは簡単だが、もう一度同じものを作ろうと思っても法規上できない。今あるものを今の生活に合うように手を入れていくのがよい方法だと思う」と話している。

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