「活きのいいイサキ」出荷へ研究

紀伊民報社 経済 2010年8月9日

 和歌山南漁協(本所・田辺市江川)は、紀南地方の一本釣り主要魚種イサキを、さらに鮮度を保った状態で出荷できるよう研究に取り組む。近年の価格低迷に歯止めをかけ、新鮮さという付加価値を高める狙い。漁協は「地元のイサキの良さを消費者に知ってもらうためにまずは研究したい」と話している。

 田辺市の新規事業「イサキ販売市場拡大事業」で約170万円の補助を受け、鮮度の保ち方などを研究する。

 和歌山南漁協では年によって水揚げ量の変動はあるが、年間約70トンのイサキを水揚げしている。県内で最も多く、県全体の30%を占めている。水揚げされた多くが、業者によって名古屋方面に出荷されているという。

 しかし近年、魚価は低下傾向で10年前に比べておよそ2割ほど低下している。このため、イサキの鮮度をよりよい状態で保って出荷し、価値の見直しを図る。イサキは一本釣りで捕って生きたまま港まで運び、漁業者が競り直前に締めていた。

 漁協の研究は、いけすに水揚げしたイサキを入れ、擦れ方や擦れてしまう日数、畜養によるメリット、デメリットを調べる。

 さらに、近畿大学に締めた直後からの適切な保存温度の研究、締め方別の鮮度比較の調査などを依頼した。近大では9月から研究を始めることになっている。

 漁協の山本淑正参事(42)は「魚価の低迷を防ぎたい。和歌山南漁協のイサキの良さをアピールしていきたい」と話している。

 また、市の協力を得ながら、イサキのPRのためのポスター作り、出荷時のシール作りに取り組んでいる。イサキは田辺で「いさぎ」と呼ばれているため、「紀州いさぎ」の名称で売り出す方針。 一方、市は京阪神の販路を拡大させる取り組みや商談会に参加してPRにつなげたいという。

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