迫りくる超高齢社会を助け合いながら乗り切ろう―水戸市を中心に、「時間預託」というユニークな方式で、高齢者の病院の送迎や家事援助などのボランティア活動を行うNPO「ナルク水戸(林公英代表)」(水戸市本町)は、設立から今年で10年を迎える。「自分のできることを、できるときに、できる方法で」という無理のない活動方針などが多くの人の共感を呼び、会員数も、ニーズも大幅に増加、着実に地域に根付いている。
「ナルク」(ニッポン・アクティブ・ライフ・クラブ)は、大阪に本部を持つNPOで、現在全国に約130以上の拠点がある。県内には水戸、日立、鹿嶋の3カ所。
ボランティア時間を蓄え、将来自分が病気になったときなどに、預託された時間を引き出し、全国どこにいても利用できるユニークな「時間預託制」が話題となり、メディアなどでもたびたび取り上げられている。
「ナルク水戸」は、林代表が仲間と10年前に設立した。ボランティアは、病院などへの車での送迎や、庭の手入れ、話し相手、子どもと遊ぶなど特別な資格や技術がなくてもできるものなどで、その種類はさまざま。ボランティア1時間につき、「時間預託通帳」に1ポイント加点され、ポイントは、将来自分が困ったときなどに引き出して使うことができるのはもちろんだが、全国組織なので、遠く離れた所に住む両親などのために使うこともできるというメリットもある。
ポイントがない場合、1時間500円で利用できることから、さまざまな問い合わせがある。「夜一人で寂しい。話相手になってほしい」という高齢の女性には、女性ボランティアスタッフ2人が夜から朝まで話し相手となり、女性の不安を取り除く。このようにして、ボランティア希望者と、サービス利用希望者のニーズに、24時間、きめ細かく対応している。水戸市からの紹介なども多く、行政からの信頼も篤い。
現在、同水戸には、761人の会員がいる。会員数は全国で2番目に多く、20代から80代まで幅広い年齢層が登録している。昨年は、会員の総活動時間が9394時間(前年比7%増)と、全国の拠点中トップとなった。
同水戸では今後、会員の孤独死を防ごうと、一人暮らしの会員の見回りや声かけを行う「見回りたい」を発足させる予定。
林代表は「利用したいという人が増えているが、ボランティアスタッフが足りない。会員で、パソコンやダンスなどのサークル活動もしており、楽しみながらできる。多くの人に会員になってもらいたい」と話している。
問い合わせは、ナルク水戸(電話029・233・7696)まで