奄美大島と徳之島で5月、住民が捕獲して市町村が買い上げるハブの数が3500匹を超えた。「背景には不況もある」と指摘される。咬まれた人も昨年の3倍近い16人(奄美大島、徳之島各8人)に達し、捕獲数とともに過去5年で最多。6月は年間を通してハブの活動が最も盛んになるため、市町村は注意を呼び掛けている。
毒蛇の撲滅へ向け、地元市町村は県の助成を得て住民が捕獲したハブを1匹当たり奄美大島4千円、徳之島3500円で買い上げている。ハブの活動期に合わせて春先から買い上げ数が増えるが、今年5月は例年以上に多い。同月の買い上げ数は両島合計3567匹で、昨年の2倍。奄美大島は6月並みの2380匹に達した。徳之島でも2006年度以来4年ぶりに1千匹を超えた。
各市町村でも買い上げ数は例年に比べて軒並み増えており、「山に入るハンターのほか、畑や道路で遭遇した人がハブを捕獲している。捕獲数の増加は不景気の影響もあるのでは。若い女性が毒蛇を持ち込むケースもある」(龍郷町)と戸惑い気味。前年の2倍近い946匹を買い上げた奄美市は「このままの勢いだと補正予算を計上しないといけない」と話す。
東京大学医科学研究所奄美病害動物研究施設(瀬戸内町)の服部正策准教授は「捕獲数が大幅に増えたのは、それだけ人前に出没したハブが多かったということ。例年に比べて体感温度は低く他の動物は動きが鈍かったが、ハブだけはなぜか元気がよかった」と首をかしげながらも「これから梅雨明けにかけてハブはさらに活動が活発になる。注意が必要」と話す。
名瀬、徳之島両保健所や市町村も咬傷予防で(1)道の中央を歩く(2)不用意に草むらに入らない。入るときは深い長靴を履き、棒で前方をたたきながら進む(3)ハブやハブの好物のネズミの隠れ場所にならないように家の周囲の草を刈る―などを心掛けるよう呼び掛けている
コメントしてください。ログイン(
)