バンクーバー冬季五輪で、女子日本代表の”クリスタルジャパン”が注目を集めたカーリング。日本での発祥の地とされる諏訪地方では、関係者が競技者の獲得に躍起になっている。「諏訪からもオリンピック選手を」「バンクーバーの灯を消すな」。4年後のソチ大会への第一歩として、22日には初心者対象の体験教室が開かれる。
”発祥の地”もリンクに問題
「五輪2大会を通じて競技への理解が広がった。これを機に、諏訪地方のカーリング事情を前に進めたい」
茅野市内で行われた市協会20周年記念式典で、田中宏会長は力説した。日本のカーリングは73年前、岡谷市出身の青木末弘さんが諏訪湖で導入したのが起源とされる。現在の諏訪地方には4市町に協会があり、競技人口は約160人。認知度は上がったが、人口増には直結していない。
要因の一つがリンクの問題。やまびこアイスアリーナ(岡谷市)では交流大会などが行われているが、競技には不向きといわれる。世界連盟の製氷資格を持つ福田孝秀さん(茅野市)は「他競技の影響で氷が水平ではない」。選手は東信地方のリンクに通っているものの、地元に専用競技場を―という声は根強い。
とはいえ、4年後のソチ五輪を見据えるなら、状況は「待ったなし」だ。
トップ選手には戦略の蓄積などが求められ、育成に「最低4年以上」(田中会長)を要する。今五輪での低迷も関係者の危機感をあおった。日本の男子は出場権を逃し、女子も8位。日本協会の小泉進強化副委員長(茅野市)は「今大会でも世界との差が開いた」と厳しい見方を示す。
22日に初心者対象体験教室
こうした中で企画された体験教室は、現状打破に向けた取り組みの第1弾でもある。主催は、諏訪地方での浸透に尽力した故・小泉照子さんの名を冠した「照子カーリング基金」。カーリングホールみよた(御代田町)で小中学生を対象に行い、日本オリンピック委員会強化スタッフの福田さんらが講師を務める。
今後は五輪を目指すための教室なども構想中。照子さんの夫の小泉強化副委員長は、五輪代表選手の輩出について「意志さえあれば可能」。娘で同基金代表の三浦一代さん(諏訪市)も「カーリングは人間的な成長が必要な競技。地元から一流のカーラーが誕生するきっかけになれば」と期待した。参加費1000円。問い合わせ申し込みは、事務局の林さん(電話0266・22・0956)へ。