諏訪大社上社御柱祭の御用材伐採式が11日、北佐久郡立科町の蓼科山国有林と町有林で行われた。曳行担当地区の大勢の氏子らが見守る中で本宮、前宮各4本の御用材が斧や大のこぎりで安全に伐採された。雪深い林の中に巨木が倒れるたびに、木やりや歓声が響いた。
諏訪市の湖南・中洲地区が担当する「本宮一之御柱」は午前8時に神事を行った。山作りの原吉彦さん(49)=茅野市神之原=が神斧を入れるなどした後、伐採が始まった。硬い御用材の伐採には時間を要し、午後1時45分ごろ、雪煙を巻き上げて林内に倒れた。「本宮一之御柱」の神事に続いて、ほかの柱も順次神事を行い、作業を開始した。
最初に伐採を終えたのは「前宮三之御柱」で、午前11時半ごろには倒された。作業は安全を最優先して慎重に進められ、午後2時すぎにはすべての御用材の伐採が終わり、それぞれ尺取、枝払いが行われた。
一帯は八ケ岳中信高原国定公園内で水源かん養保安林、白樺高原自然環境保全地区に指定されているため、氏子関係者の入山や鳴り物の使用等を制限。御柱曳行担当地区ごとに300人以内、8地区合計で2400人以内の厳守を求めて行った。
開会式で平林成元諏訪大社宮司は「伐採が素晴らしくできることが、今年の御柱祭が素晴らしくできることにつながる」と述べ、氏子らに協力一致を求めた。五味武彦上社安全対策実行委員長は「伐採して、初めて自分たちの柱だと実感がわくと思う」と述べた。
諏訪大社御柱祭は4月から大祭期間に入る。上社御柱祭は4月2~4日に山出し、5月2~4日に里曳きが行われる。伐採された御用材は3月21日に、茅野市と原村境にある山出しの曳行開始地点の綱置き場に運ばれる。