宇部市が船木地区への整備を進めている文化と教育の複合施設「ふるさと学習館(仮称)」の設計者が、コンペの結果、美建築設計事務所(鵜の島町)に決まった。新年度の実施設計などを経て、2012年度末の完成を目指す。久保田后子市長が8日の定例会見で発表した。 学習館は、合併時に策定した新市建設計画に基づき、地域文化の継承と保存を図るために建設する。楠総合支所西側の市道沿いに、約6800平方メートルの敷地を取得。施設概要は鉄筋コンクリート平屋建てで、延べ床面積約1800平方メートル。
資料館、図書館、生涯学習の三つの機能を持ち合わせる施設は市内でも初めて。建物の内部は、利用者に分かりやすいようゾーンニング。外観は、赤間硯(すずり)の原石を顔料にした瓦屋根とステンレス製の屋根、コンクリート打ち放し、白壁など、宇部、楠両地域の対比と調和、建設地の歴史や文化、風土、景観などに配慮している。
施設には、島の郷土資料館、楠地区の各ふれあいセンターにある郷土資料(古文書、古民具)などを保存し、宇部の歴史が分かるように展示する。用地取得を含む総事業費は約12億円を見込み、その大部分は合併特例債を充当する。
設計コンペには市内の6社が応募し、西山一夫副市長を委員長とする選定委員会(7人)で、美建築設計事務所の作品が最優秀に決まった。同事務所は市シルバーふれあいセンターを設計した実績を持つ。
市では、新年度に用地の取得、建築実施設計と展示実施設計、建設予定地にある倉庫などの解体造成工事を予定しており、11年度以降に建設工事に着手する考え。名称も改めて公募したいとしている。久保田市長は「建設後は学芸員の配置や学習プログラムなどを検討し、ソフト面も充実させたい」などと話した。