根室管内羅臼漁協所属漁船の安全操業違反事件で道の石井直志水産林務部長は、銃撃された2隻のほか13隻が衛星通信漁船管理システム(VMS)を切って操業していたことを8日の道議会水産林務委員会で報告した。道では道海面漁業管理規則に違反したため厳正な処分が必要とし、さらに詳しく調べ来年の盛漁期に14日間の停泊を検討していることを明らかにした。
道の説明によると、罰金刑になった2隻以外で2時間以上データに空白のあった17隻への再ヒアリングの結果、3隻は2時間以上の空白はなく、1隻はエンジントラブルによる電源の遮断を確認、13隻が意図的な電源遮断を認めたという。協定で定められた区域外操業の事実は確認できなかった。
電源を切った理由について、漁業者は「3マイルぎりぎりで操業すると漁がいい。ところが3マイルでのぎりぎりの操業ということはひょっとするとラインを越えてしまう危険性やリスクなどもある。組合や道の指導もあり、心配させるのはいかがかと操業した」と話しているという。電源はブリッジの配電盤から供給し、独立したスイッチはなく、電源盤からVMSにつながる配線を抜いて遮断したとみている。
データの空白は2時間未満3隻、2―4時間未満が3隻、4時間以上が11隻で、空白の最長は9時間39分だった。
行政処分については、道の規則では最長40日間まで処分できるが、今回のVMSによる位置確認情報を出さないケースは14日間の停泊に該当するとしている。来年1月1日から3月15日までの漁期のうち、「盛漁期に行うことから、厳しい処分になる」としている。罰金刑の2隻については、区域外操業も認めており、捜査機関の海上保安部とも協議して検討する。
石井部長は再発防止策として、羅臼漁協に対する指導を徹底、漁協の内部管理体制強化や関係機関との連携体制強化を挙げた。さらに道の指導体制では漁協と連携して、直接モニタリングを検討。具体的には「位置情報を見て、区域のライン際に来るなどした際には漁協と連携し、漁協の無線局を通して注意喚起をする必要があると思う」として、国の意見も聞きながら検討する考えを表明。また今回の14日間の処分基準についても、見直しを求める意見が出され「必要な見直しを検討したい」と述べた。