5日に東京都内のホテルで行われた第33回日本アカデミー賞発表・授賞式で、東映映画「剱岳(つるぎだけ) 点の記」(木村大作監督)で録音を担当した酒田市松原南の石寺健一さん(34)が最優秀録音賞を獲得した。石寺さんが理事を務め映画のロケ支援を行っているNPO法人「酒田ロケーションボックス」のメンバーたちは同日、朗報を受け喜びに沸いた。
「剱岳」は、新田次郎の小説が原作。1906年、地図作成のため未踏峰だった剱岳に挑んだ国土地理院の前身・参謀本部陸地測量部の測量隊員の物語。脚本は木村監督が自ら担当、主演は浅野忠信さん。
石寺さんは同市生まれ。映画関係の専門学校を卒業した後、録音スタッフとして映画の撮影に参加。2006年に帰郷し家業を手伝っていたが、木村監督から優れた録音技術を買われて今回の映画撮影に参加した。「剱岳」で毎日映画コンクールスタッフ部門録音賞も受けている。
5日、酒田ロケーションボックスの役員たちが同市中町二丁目の飲食店「浪漫亭」に集まり、発表を見守った。
同日午後5時すぎ、授賞式に参加していた同法人の萩原吉郎理事長、佐藤英俊副理事長から吉報が届くと、参加者はあらかじめ用意していたくす玉を割り、「おめでとう」「よくやった」と拍手がわき起こった。
石寺さんは同法人設立メンバーの1人。市村浩一事務局長は「石寺さんは撮影の現場を知っている人なので、いるだけで何かと心強い。当初は2人の録音担当がいたが、もう1人がけがをしその後は石寺さん1人で頑張ったというエピソードを聞いた。快挙のひと言。仲間の受賞を喜びたい」と笑顔で話していた。