国重要文化財指定の旧林家住宅(岡谷市御倉町)で14日まで、江戸時代から平成にかけて作られたさまざまな雛(ひな)飾りを展示している。巨万の富を得た製糸家宅に飾られていた人形や、享保雛と呼ばれる江戸時代の貴重な雛、地域文化に根ざして発展した松本押絵雛など325体を展示。雛人形の時代変遷をうかがえる展示になっている。
昨年まで、市教育委員会が製糸家の子孫から寄贈を受けた雛の虫干しを兼ねて展示、公開していたが、今年はNPO法人シルク文化協会が展示した。雛飾りを持っているが子どもが成長して飾る機会を失った人、家が手狭になって飾れない人らに呼び掛け、林家を展示スペースとして提供した。市内11家族から11セットが持ち込まれ、室内に展示された。
市教委所蔵の享保雛は、約250年前の江戸時代に主に江戸で作られていたとされる大型雛で、展示の目玉。松本押絵雛は、江戸天保年間が製作の起源とされ、内裏雛のほか歴史上の人物や歌舞伎、昔話の登場人物を模したものも多く、会場には隆盛を極めた明治から大正期に作られた押絵雛がずらり。このほか近代の豪華絢爛な京雛や物資が少なかった戦前・戦中ころの雛など、市民が持ち込んで飾り付けた雛が並んでいる。
公開時間は午前9時から午後4時30分。8日は休館。観覧無料。6日午前10時~午後2時は参加無料(先着100人)の茶会も催される。問い合わせは旧林家住宅(電話0266・22・2330)へ。