蒲郡市塩津小に塩田完成

東愛知新聞社 文化 2010年3月3日

 蒲郡市塩津小学校(鈴木洋校長、児童数559人)に塩づくり用の塩田が設置され、2日、同校で完工式が行われた。全校児童を前に3年生児童が声を合わせて「塩津小のシンボルにしたいです」と宣言した。
 完成した塩田は、揚浜(あげはま)式塩田。地面に砂を敷き、その上に海水をまいて水分を蒸発させた後、塩の結晶が付いた砂を集めて再び海水を注ぐ。灌水(かんすい)と呼ばれる濃い塩水を取った後、煮詰めて塩をつくる手法。約2週間で製塩できるという。
 同校南校舎とグラウンドの間のスペースに縦3メートル、横5メートルのコンクリート製のマス3枚を設置。雨水にさらされないよう塩田にビニールシートを敷く設備や、灌水をくみ取るための蛇口を設けた。
 式では鈴木校長が「いつでもたくさんの塩ができます。今までは3年生の総合学習で行ってきたが、今後は学校活動として取り組んでいきたい」とあいさつ。児童代表らとテープカットして祝った。
 江戸時代から昭和初期まで三河湾沿岸部では海水から塩をつくる製塩業の塩田が広がった。学区にある蒲郡競艇場も昭和20年代までは塩田だった。塩津の名の由来は1899(明治22)年に竹谷、拾石、鹿島、西迫、柏原の5つの村が合併した際、塩田が広がり、製品の塩が船で運ばれる地区として付けられたとされる。
 同校では郷土の歴史を知ろうと9年前から、製塩業の両親のもとで育った地元の倉橋正幸さん(75)=拾石町=を講師に3年生の総合学習で塩づくりに取り組んできた。その際、グラウンドにシートを敷いて簡易の塩田をつくってきた。天候面やほかの授業に支障があることから、市の「特色ある学校づくり事業」の300万円を活用して常設の塩田を設置。新年度にはさらに塩焼釜を設置することとしている。

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