生き物とふれあおう

荘内日報社 未分類 2010年3月1日

旭山・小菅さん 加茂・村上さん 動物園・水族館の魅力語る

 北海道旭川市の旭山動物園名誉園長の小菅正夫さんと、鶴岡市立加茂水族館の村上龍男館長の対談を聞きながら、生命の大切さを学んでもらおうという「生きものとのふれあいを考えるシンポジウム」が28日、東京第一ホテル鶴岡で開かれた。約400人の市民が参加し、施設閉鎖の危機から復活した共通項を持つ2人の体験談を聞くとともに、動物園・水族館の役割について認識を新たにした。

 県、鶴岡市、加茂水族館などでつくる海洋科学・学習促進事業実行委員会が主催し、今回初めて企画した。

 はじめに小菅さんが「旭山動物園が日本一元気な動物園になるまで」の演題で講演。小菅さんは1967年に開園した同園の概要を説明し、「80年代に入園者がどんどん減少し、旭川市から『もう閉園しよう』と言われた。自分たちに何が足りないのか探るためお客さんに聞き取り調査を開始したところ、『動物が動かない』『見てるだけでは面白くない』『いつ来ても同じ』と感じていることを知り、そこから動物の行動展示の取り組みが始まった」と解説。大水槽の中を泳ぐペンギンや、客の目の前で長い舌を伸ばしてえさを食べるキリンの様子を映像で紹介した。

 加茂水族館の奥泉和也副館長がクラゲ展示の歴史などを解説した後、小菅さんと村上館長の対談が行われた。この中で、「動物園・水族館が子供たちに伝えるべきこと」について小菅さんは「いろんな動物を見て驚き、疑問を持つことはすべての自然科学の原点。『あれっ?』と思わせることが動物園の役目」、村上館長は「子供たちが自らの意志で自然の中へ入って行き、好きなように遊ぶことが大事。水族館はその手助けをしなければならない。ノーベル文化賞受賞者の下村脩博士も『子供にかまうな、ほったらかせ、自然に学ばせろ』とおっしゃっている」とそれぞれ話した。

 出席者たちは2人の体験談やユーモアあふれる話に大きな笑い声を上げながら、時折メモを取るなどして人間と生き物のかかわりを学んでいた。

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