和歌山県串本町は20日、120年前にトルコ軍艦エルトゥールル号が遭難した串本町樫野沖の海底で、菊の紋章が入った白い陶器製の皿の破片が見つかったと発表した。
日本とトルコのダイバーらが、1月17日から2月15日まで遺品引き揚げ調査を行い、20日、現場海域で引き揚げに使った装置の片付け中に付近を探してみた。その際、地元ダイバーの榎本広志さん(60)が水深約10メートルの海底で見つけたという。
破片は皿の中央部分で、直径は約27センチあったとみられる。花弁が12枚の菊の紋章があり、周りには、ツルとみられる鳥などの模様が描かれていた跡がある。
引き揚げ調査をしたトルコ人海洋考古学者のトゥファン・トゥランルさん(57)は「これが皇室からの贈り物であるならばうれしい。9月からトルコ国内で行う『遺品里帰り展』の重要な展示物になる」と話した。
エ号は1890年、明治天皇に親書と勲章を献上し、帰国途中の9月16日、台風に遭い串本町樫野沖で遭難した。乗組員約650人のうち、69人が地元住民らによって助けられ、日本とトルコの友好の礎となった。
遺品引き揚げ調査は2006年から5年計画で行い、鍋や陶器片、硬貨、弾丸など計約6800点を引き揚げた。