いにしえの正月楽しむ

南海日日新聞社 地域 2010年2月17日

男女が掛け唄で手舞い/節田マンカイ

 奄美市笠利町節田集落(丸田秀己区長、560人)で旧正月の14日夜、伝統の「節田マンカイ」(正月マンカイ)があった。参加した男女は向かい合って座り、歌を掛け合って手踊りする、いにしえの正月遊びを楽しんだ。
 同集落の生活館。午後8時から始まった踊りには子どもから80代のお年寄りまで約60人が参加。男女が向き合って2列に座り、サンシンとチヂンに合わせて「塩道長浜」など八月唄3曲を披露した。合唱しながら、両手や片手を軽くたたき合ったり、高く低く手舞いをしたり。自身の胸の付近や膝の上をたたいたり。踊りは笠利方面の八月踊りと同じように曲が終わりに近づくにつれて動作が速くなる。最後は全員参加の六調を踊って締めた。
 本番前には丸田区長(63)が用意したサトウキビの搾り機でジュースを作り、参加者に振る舞った。踊りの後の宴では正月の食卓を飾るアザミと豚肉の煮物料理も出されたほか、ナンコで昔ながらの正月を楽しんだ。丸田区長は「集落の大切な伝統であり、今後も大事に守り、伝えていきたい」と話した。
 八月踊りが「夏正月」のミハチガツ(旧暦8月)を中心に野外で立って踊られるのに対し、正月マンカイは旧正月に屋内で座って踊る。同集落の農業、畠義通さん(76)は「昭和15、16年ごろは各家々に親せきなどが集まってやっていた。笠利ではどこの集落にもあったが、今は節田だけになった」と話す。
 この日はバレンタインデーとも重なったが、畠さんは「男女の交際が厳しかった時代、若者たちはこの踊りで(意中の人の)前に座るのを楽しみにしていたよ」と、マンカイが「縁結びの場」でもあったことを“告白”した。

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