酒田市飛島の特産・トビウオの炭火焼き干しを使った万能つゆの開発を支援している同市の東北公益文科大の学生たちが22日、同市砂越の県農村工業農業組合連合会(山形農工連)を訪問、万能つゆの瓶詰め作業を見学したほか、商品開発に向け意見交換した。
トビウオのつゆの開発は、山形農工連と県漁業協同組合が、経済産業省の「農商工等連携対策支援事業」の認定を受け商品化を進めている。県庄内総合支庁の仲介で、飛島でさまざまな活動を繰り広げている公益大も連携、全国販売までを目指す「あごだしプロジェクト」を推進している。
開発を進めている万能つゆはストレートタイプの「絶品あごだし」(仮称)で、しょうゆに砂糖とみりんを合わせて加熱、味と香りを引き出した後、低温で1週間から10日ほど寝かせてまろやかにした本返しに、飛島で揚がったトビウオの炭火焼き干しで取った一番だしを合わせ製品にする。富山県入善町沖の海洋深層水で煮出し、だしを取るなどこだわりの製法で、味の良さはもとより、こくがありミネラルたっぷりなのが特徴。
あごだしプロジェクトではこれまで、公益大学生を対象にした試作品求評会の開催、昨年11月に東京・ビッグサイトで開かれた食品の商談会「フードセレクション2009」への参加、学生によるだしの製造体験などを行っている。
この日は、伊藤眞知子副学長と学生8人が山形農工連を訪問。山形農工連の高橋基義製造部長が製造工程などを解説した後、ネーミングについて意見交換。学生からは「あご(トビウオの別名)だしと言われてもピンとこない。飛島のトビウオということを前面に出しては」「あごだしの方が食品業界ではポピュラー」「消費者の気を引くのはあごだしだろう」などの意見が出された。
学生たちはこの後、商談の際に使用する試作の万能つゆの瓶詰め作業の様子を見学したほか、この万能つゆでうどんを試食。参加学生の1人で、「フードセレクション」の際に「売り子」を体験した齋藤麻由さん(21)は「大学と地域のつながりを大事にしたい。私たちにできることをしっかりやり商品開発に貢献したい」と話した。その上で、「商談会に参加し万能つゆの説明だけではだめということが分かった。トビウオの生態や飛島の概要についても紹介できるようになりたい」と抱負を語った。
学生たちはネーミングとともに、ラベルデザインやマスコットキャラクターの考案にもひと役買うほか、今後も各商談会などに参加し商品をPRする予定。