下諏訪町の中山道景観保存事業 伏見屋邸の土蔵整備へ

長野日報社 文化 2009年8月31日

 下諏訪町は8月31日、同町東町下の旧中山道沿いにある旧商家、伏見屋邸(町所有)の土蔵を保存するため「中山道伏見屋邸土蔵保存整備委員会」(会長・滝沢三喜雄下諏訪観光協会長)を町役場で設立した。引き続き、東日本鉄道文化財団が文化遺産保全などを援助する地方文化事業として「下諏訪町中山道景観保存事業」を認証した。同財団から今年度350万円の補助金を受け、町補助金と合わせ700万円で土蔵を整備する。
 伏見屋邸(木造2階建て、延べ床面積約275平方メートル)は明治時代初めころの建築で、商家のたたずまいが残る貴重な文化財。同家は、同町で初めて機械製糸を導入し、商売にも取り組んだという。
 町が昨年度、歴史を生かしたまちづくりを進めようと策定し、国の認定を受けた歴史的風致維持向上計画で、歴史的景観形成建造物に指定。町は国の補助を受けて復元事業を計画し、今年度設計、来年度工事を予定している。
 3棟が連なる土蔵は建築面積約55平方メートル。母屋と同じ時期に建築されたらしい。町の復元事業に土蔵は含まれておらず、同財団から援助を受けて整備に取り組む受け皿として同委員会を設立した。外壁の塗り直し、床、階段の改修や土蔵前整地、通路、塀の整備などを行う。母屋と同様に整備後の活用、公開について検討していく。
 滝沢会長に認証書を手渡した石川晃同財団事業部長は「古くから伝わる日本の民族の心を将来に残してほしい」とあいさつ。同事業による助成は約15年間で75件、約7億円になると紹介した。
 滝沢会長は「まち歩きを楽しむという町の施策に乗っ取って古い街道の見直しに力を入れており、大変ありがたい」、青木悟町長は「後世にいい形で残して、まち活性化に一役買ってくれるような場所になってほしいと期待している」と感謝した。

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