「近大キャビア」生産継続 稚魚300匹購入

紀伊民報社 経済 2009年7月3日

 近畿大学水産研究所(和歌山県白浜町)は、昨年度試験販売して好評だった近大ブランドのキャビア(チョウザメの卵の塩漬け)を継続生産することを決めた。6月下旬からチョウザメの稚魚300匹を購入して新宮実験場(新宮市高田)で飼育を始めた。関係者は「餌と飼育方法を研究して10年ほどで採卵できるようにしたい」と話している。
 新宮実験場で育てているチョウザメは生後12年から14年の成魚約120匹。昨年度初めて14年目の雌3匹(全長105~123センチ、重さ10・7~13キロ)から計5・5キロ採卵できた。関連のベンチャー企業アーマリン近大が「近大キャビア」として商品化、100個限定で販売したところ完売した。味についても好評だった。
 このまま販売を続けると、現在飼育している個体では足りなくなるため、10年先を見越して補充することになった。今回購入した稚魚は全長13~14センチ、重さ9~10グラム。成長は遅いが卵がおいしいベルーガ(オオチョウザメ)の雌と成長が早く身がおいしいスターレット(コチョウザメ)の雄を交配したベステル。
 高田川のきれいな水を使い、成長促進のための温度調整や薬品使用などをせずに自然に近い状態でじっくり育てる。国産で安心安全なキャビアとしてPRしていく。
 新宮実験場の山本慎一場長補佐は「身もおいしいので4キロほどに成長すれば身の販売も検討したい」と話している。
 チョウザメ 太古の魚類の面影を色濃く残し、古代魚とも呼ばれる。体は長い紡錘形。うろこは中央に突起があり、その形がチョウに似ていることからこの名前が付いたとも言われている。

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