米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画「おくりびと」の滝田洋二郎監督()が日、庄内町の余目第二小学校(安在彰校長、児童268人)を訪問した。昨秋仙台市で同映画のPRを行った今春の同校卒業生と対面し、「大らかで温かい庄内の人たちに支えられ、アカデミー賞をとることができました」と感謝の言葉を伝えた。
今年3月に余目二小を卒業した人は昨年9月、修学旅行の際に仙台駅構内で庄内町のPR活動を行った。その中で同校近くのJR余目駅が撮影現場のひとつとなったこともあり、封切り直後だった「おくりびと」のポスターを掲げて作品紹介を繰り広げた。
そうした活動を、当時の担任の男性教員が事務所を通して滝田監督に手紙で伝えたところ、今年3月の卒業式に滝田監督と主演の本木雅弘さん、広末涼子さんから直筆のお祝いメッセージ、脚本の小山薫堂さんからDVDレターが届けられた。
今回、滝田監督は酒田市でのトークショーのほか、庄内各地の撮影地を巡る予定で日に来庄。その中で「子供たちと縁ができた余目二小を見てみたい」として、同校に足を運んだ。
この日の午後4時すぎ、滝田監督が同校に到着すると、出迎えた在校生と教員から大きな拍手と歓声が起こった。その後、授業を終えた卒業生が余目中から駆けつけ、体育館で滝田監督と対面した。
卒業生に囲まれた滝田監督は、「どうして庄内で映画を撮ろうと思ったのか」という生徒の質問に「はじめは撮影できるのか不安だったが、どんどんこの土地を好きになり、すてきな場所もたくさん見つけた。『おくりびと』は世界のカ国余りで上映されており、世界中の人が庄内の良さを知ることになる。みんな古里に自信を持ってください」と答えていた。
最後に卒業生を代表して齋藤拓磨君()が「おくりびと」の感想文人分を滝田監督に手渡した。滝田監督は「将来、この中から映画に携わる人が出てくれるとうれしい」と謝辞を述べていた。
一方、同日夜、酒田市の希望ホールで開かれた「『おくりびと』滝田洋二郎監督凱旋トークショー&上映会」では、約1000人の市民を前に滝田監督は、アカデミー賞受賞について「夢の中を歩いているようだった」と打ち明け、「世界に発信できた。これも山形あってのこと。変わらぬものの良さは、いつまでも残してほしい」と話した。