伊那市観光協会や市商工会、区長会などでつくる「保科正之公像並びにお静地蔵建立実行委員会」(会長・小坂樫男市長)は4日、同市高遠町歴史博物館前に建立した正之親子の立像とお静地蔵、顕彰碑の除幕式を開いた。関係者と寄付への賛同者約200人が参列。旧高遠藩主で、江戸幕府の礎を築いたとされる正之と母お静の功績を後世に伝える新たな観光スポットの完成を祝い、大河ドラマ化を改めて願った。
正之が7歳から26歳までを過ごした高遠に、正之親子の足跡を知らせる遺物がなかったため、同委員会が昨年10月に発足。像を建立するために300万円が目標の寄付を募集したところ、個人と団体から1000万円を超える善意が集まった。
正之像は福島県猪苗代町の土津神社に残る肖像画を参考に、高遠藩主だった26歳ごろの青年像にした。お静地蔵は、正之の成長と出世に感謝してお静が成就院(東京都目黒区)に寄進した地蔵のレプリカ。顕彰碑は、武断政治から文治政治に転換し、庶民のための幕政を敷いた正之の功績を紹介している。
総工費は770万円。県元気づくり支援金170万円を受けた。予想を大幅に超える寄付金が集まったため、正之像とお静地蔵の建立を記念した「正之公生誕398年記念講演会」を企画。記念誌も発行する。
式典で小坂市長は、署名活動やNHKへの要請などこれまでの取り組みを振り返り、「大河ドラマ化実現が確実と感触を持っている。七百余名から浄財が集まり、大河化への弾みなる」とあいさつ。旧高遠町町長の伊東義人実行委員長は「正之公が19年間過ごしたこの地が観光の目玉になる」と期待を寄せた。
講演会は29日、町総合福祉センターで開く。直木賞作家で正之研究の第1人者とされる中村彰彦さんと、徳川18代当主の徳川恒孝さんが講演と対談をする。