薬師堂で数珠回し撮影 井上井月顕彰会の映画製作進む

長野日報社 地域 2009-03-28

 幕末から明治初期に上伊那地方を漂泊した俳人、井上井月(1822-87)を題材としたドキュメンタリー映画の製作が進んでいる。28日は、伊那市美篶笠原の薬師堂で数珠回しの撮影が行われ、地域住民が春彼岸の伝統行事を再現した。
 映画製作は、井月の研究と顕彰を行う井上井月顕彰会(堀内功代表理事)の映画製作委員会が、今年度から3年計画で取り組む。顕彰会理事で、同市美篶青島出身のドキュメンタリー映像作家北村皆雄さん(66)=東京都=が監督を務める。
 北村さんは「井月の句と伊那の自然や風土は切っても切れない。井月をとらえるには、伊那の自然や風土、文化なども描く必要がある」と話し、昨年夏から井月ゆかりの地域で伝統行事などの撮影を始めた。
 薬師堂での数珠回しは、地元の笠原山梨集落の住民約10人がエキストラで協力。薬師如来の前で輪になり、南無阿弥陀仏を唱えながら大きな数珠を回す様子を、北村さんが映像に収めた。
 今後も伊那の風土を追いながら、冬からはスタッフを増やして本格的な撮影に入るという。「四季折々の中に句を交え、井月も登場させたい。井月の生涯に絡めながら伊那の自然や風土もとらえたい」と北村さんは抱負を話し、撮影を通じ「映画に使うかどうかは別として行事そのものも資料として残していきたい」としている。
 顕彰会ではこのほか、井月の人物と作品を広めていく目的で4月上旬にホームページ(HP)の開設も予定している。

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