幻の橋撮影「集大成」 タウシュベツ写真集出版 上士幌・岩崎さん

十勝毎日新聞 自然 芸術 2018年2月12日

 上士幌町在住の写真家岩崎量示さん(38)が1月25日、町内のぬかびら源泉郷・糠平ダム湖内にあるタウシュベツ川橋梁(きょうりょう)を扱った写真集を出版した。旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群の一つで、歳月の流れとともに崩れゆく橋梁の姿を収めた一冊で、岩崎さんは「これまでの撮影してきた活動の、一つの集大成」と話している。

 岩崎さんは埼玉県出身。立教大学経済学部経営学科卒業。北海道での暮らしに憧れて2005年に同町へ移住した。移住後に橋梁の存在を知り、崩れてなくなるまでを記録しようと思い立ち、撮影を開始。週に1、2度ほど撮影し、その過程で写真技術を学んだ。橋梁などを扱った写真集は15年と16年にそれぞれクラウドファンディングを通じて自費出版しており、今回で3冊目となる。

 今回の写真集「タウシュベツ川橋梁」は05年から昨年まで12年以上にわたって撮影してきた写真の中から8000枚ほど選び、編集者との打ち合わせを通じて約60点まで厳選した。

 水位が上がる夏から秋にかけての、湖面に合わせ鏡のように映し出される姿や、濃霧の中で幻想的な雰囲気を醸し出す1枚など、同橋梁のさまざまな時間や天候、季節の中で見せる様子を収録している。

 橋梁は風化による崩壊の可能性が指摘されており、岩崎さんは「昨年と同じ時期に撮影しても同じものは撮影できない。あす(橋梁が)崩れてもおかしくない状況が続く中、本の形にすることができてよかった」と話している。

 同写真集はA4変形サイズ、112ページ。書店やインターネットなどで2430円で発売中。

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