熊楠施設の来館者増 生誕150周年で注目

紀伊民報社 地域 文化 2017年10月12日

 今年、田辺市で後半生を過ごした世界的な博物学者、南方熊楠(1867~1941)が生誕150周年を迎え、話題になっていることで、和歌山県田辺市中屋敷町の南方熊楠顕彰館や白浜町の南方熊楠記念館の来館者が増えている。年齢層が幅広く、団体客が多いという。顕彰館は14日に来館10万人の到達を見込んでいる。

 顕彰館の来館者数は本年度4~9月の半年間で5317人あり、昨年度同期(3388人)の約1・5倍になっている。
 2006年5月に開館。3年間は年間1万人を超えたが、その後ペースは落ち、年間6千~7千人で推移していた。本年度上半期のペースだと、9年ぶりに1万人を超えることが見込まれる。
 同館によると、県外の大学からの来館が増え、団体客が多くなっている。熊楠が和歌山市出身であるためか、同市から訪れる人も多いという。
 同館は熊楠邸に残された蔵書や研究資料などを保存している。生誕150周年の今年8月にシンポジウムが市文化交流センターたなべるで、講演会が紀南文化会館であった。今月22日には紀南文化会館で記念式典とシンポジウムが開かれるほか、熊楠ゆかりの地を巡るウオークイベントも企画されている。
 記念館は今年3月に新館が開館したこともあり、7~9月の3カ月間で7786人が訪れ、工事による閉鎖前の15年同期と比べると約1・7倍に増えている。
 同館の本館は1965年に開館。その頃の来館者は1年間で約6万人あり、近年は約2万人で推移している。本年度はこのままのペースだと3万人を超えることが見込まれる。
 学校の社会見学や県外の大学からの来館が増え、町内会など団体での来訪者が多くなっているという。
 同館は熊楠の遺族から寄贈された文献や標本類、遺稿などを保存している。新館は斬新なデザインで、白浜の海を見晴らす展望の良さも人気を呼んでいる。11月から熊楠と東大予備門の同級生だった正岡子規(俳人)や紀州の妖怪をテーマにした企画展、12月からは貝のコレクション展が開かれる。

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