南洲神社で初の神前婚/希望し実現

南海日日新聞社 地域 2009-03-01

名瀬芦花部 集落見守る

奄美市名瀬芦花部の南洲神社で28日、同集落の会社員重枝隆和さん(51)、祐子さん(43)=旧姓・坂野=夫妻の神前結婚式が行われた。西郷隆盛を祭る同神社で挙式するのは「恐らく初めて」(集落住民)で、隆和さんのたっての希望で実現。親族や知人らの見守る中、二人は神前で厳かに永遠の愛を誓った。
 集落内の小高い丘にある同神社の歴史は不明だが、古くから住民の信仰を集めており、戦時中に西郷の祭神が移されて現名称になったとされる。「南洲」を冠した神社は奄美では珍しく、一昨年は西郷顕彰祭も初開催された。宮司が不在のため集落民が定期的に清掃するなどして大切に守っている。
 二人が出会ったのは約四年前。市街地から芦花部小中学校へ通っていた祐子さんの長男が、隆和さんの会社を職場体験で訪れたのがきっかけという。隆和さんは「気さくで明るい」祐子さんの人柄に引かれて昨年十一月には結婚、既に家族四人の新生活を送っている。
 神前式は神社の歴史をつくり、芦花部を宣伝したいと集落区長も務める隆和さんが発案した。親族や地元住民、本土からの知人ら約五十人が参列した。
 さわやかな風が吹き抜ける中、やや緊張した面持ちで臨んだ二人。高千穂神社の神官によって玉ぐし奉納など一連の儀式が執り行われ、夫婦の契りを結んだ。
 隆和さんは集落のリーダー的存在で親しまれ、手作りの式も住民が快く協力した。「シマが明るくなるような家庭をつくりたい」と笑顔を見せた。

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