ゴジラの初代スーツアクター 中島春雄さん(酒田市出身)死去

荘内日報社 未分類 2017年8月9日

12本のシリーズに出演、国内外で高い評価

 映画「ゴジラ」シリーズで、ゴジラの初代スーツアクター(着ぐるみ俳優)を務めた酒田市出身の中島春雄(なかじま・はるお)さん=神奈川県=が7日午後3時6分、肺炎のため死去した。88歳。葬儀・告別式は近親者で行う。

 中島さんは1929年生まれ。47年に新聞広告を見て俳優養成所「映画俳優学校」に入学。東宝や新東宝の映画撮影所に出入りするようになり49年、黒澤明監督の作品「野良犬」で初めて映画に臨んだが、編集で全てカットされたという。東宝入社後の53年、旧朝日村(現・鶴岡市)出身の故本多猪四郎監督作品「太平洋の鷲」で、日本初のファイヤースタントを演じる。この演技が評判を呼び、翌54年には日本初の特撮怪獣映画「ゴジラ」でスーツアクターを務め、その後、18年間にわたって計12本のシリーズ作品に出演、「ゴジラ俳優」として国内外で高い評価を受けた。

 芸術や文化、スポーツなどの分野で活躍し「ふるさと酒田」の名声を高め、市のイメージアップに貢献したとして2012年、市が制定する第1回の「酒田ふるさと栄誉賞」を、酒田南高校野球部元監督の西原忠善さんとともに受賞した。

 酒田市民有志による「中島春雄ファンクラブ」が主催して12年8月、同市のさかた街なかキャンパスで開催した「ゴジラになった中島春雄の軌跡」展で、帰郷した中島さんはトークショーを繰り広げ、ゴジラの撮影秘話を披露。「着ぐるみの重さは約100キロもあり、ズシーンとくる感じ。中は60度近い高温になることもあった」「(映画『ゴジラ』の)円谷英二特技監督からは『演技は全部任せる』と言われた。ゴジラの演技は動物園に通い、ゴリラやクマの動きを見て研究した」などと語った。「お気に入りのシーン」について問われた中島さんは「一つ一つ工夫し苦労しながら作り上げた作品ばかり。全てに思い入れがある」と述べた。

 トークショーで進行を担当したファンクラブ代表の加藤信幸さん(64)=同市東泉町三丁目、学習塾経営=は、荘内日報の取材に対して「今年6月に肺炎のため入院。一度は回復し退院したが、先月20日に再入院した。今月上旬に予定していた米国での2つのイベントをキャンセルした」と述べ、「長く懇意にしていただいた。存命のうちにもう一度、古里でイベントをやりたかった。ただただ残念。何かしらの追悼イベントを企画できたら」と肩を落とした。

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