新種のカイガラムシ発見 九大の田中特任助教

八重山毎日新聞 自然 2016年9月27日

アマ研究家の島田氏が石垣島で標本採取

 【那覇】九州大学農学部の田中宏卓特任助教は、新属新種のカイガラムシを9月出版の学会誌「Zookeys」に発表した。アマチュア研究家・島田拓氏が石垣島で採集した標本をもとに、田中特任助教が発見した。新種の発見に田中特任教授は「八重山の自然は豊かで独特であるが、まだ十分に解明されていない証拠だ」と話した。
 同カイガラムシは2015年2月、島田氏が於茂登岳周辺で採集。体長は0・7~0・9ミリほど。体色はやや透明感のある白色で体表面にロウ物質はみとめられない。共生相手のヨツバアリの巣内に生息していた。
 ほかのカイガラムシとの違いとして、ロウ物質の分泌は見られないが、同物質の分泌器官を残していることや近縁のカイガラムシと違い触覚節数が5節とやや多いことなどが挙げられる。共生相手のアリの分布が石垣島と西表島に限られることから、新種のカイガラムシも両島固有の種と考えられるという。
 田中特任助教は「島田氏から送られてきた標本を顕微鏡でのぞいたところ、全く予想外の形態をもった種であることが分かり、いすから転げ落ちるほど驚いた」と当時を振り返った。
 また、今回の新種発見には、アマチュア研究家の協力と採集がなければなし得なかったとした上で「八重山では希少種の大量捕獲が問題になっていると聞いているが、保護区でもアマチュア研究者が学術的調査に貢献できるようなシステムがあれば」と話した。

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