旧高遠藩主の保科正之(1611-72年)と同藩で亡くなった生母のお静(1583-1635年)を顕彰する石碑の建立地鎮祭が17日、建設地の伊那市立高遠町歴史博物館前であった。市観光協会の関係者約20人が参列し、工事の安全を祈願。来年3月には正之親子の立像と顕彰碑、願いがかなうとされる「お静地蔵」が完成する。
徳川三代将軍家光の異母弟の正之は、四代家綱の後見人として殉死の廃止や玉川上水の開削、大火後の江戸城下の復興などの善政を敷き、徳川幕府300年の礎を築いたとされる。高遠藩には7歳から26歳までを過ごし、21歳から藩主だった。
正之像は、正之が眠る福島県猪苗代町の土津(はにつ)神社が収蔵する肖像画を参考に、高遠城主だったころの青年像にする。お静像は幼少期の正之を養育した見性院の菩提(ぼだい)寺の埼玉県さいたま市にある清康寺に残る肖像画を元にする。
「お静地蔵」は正之が生まれて無事に成長し、順調に出世したことに感謝してお静が東京都目黒区の成就院に寄進した「金剛宝」「金剛憧」「金剛願」の3体のレプリカ。顕彰碑に正之とお静の功績を記し、訪れた人に高遠にゆかりが深い偉人の母子の足跡を知ってもらう。
総工費は500万円。県元気づくり支援金124万円を受け、同協会が76万円を負担する。残り300万円は現在募集している寄付でまかなう。寄付は来年2月まで1口5000円で募り、賛同者の名前を顕彰碑に付ける銅版に刻む。
地鎮祭で小坂樫男市長は、大河ドラマ化を目指す全国組織の設立やドラマ化を応援する国会議員と県議、市議の議員連盟が相次いで結成された今年の動きを紹介。「大変多くの皆さんからご賛同をいただき、市民からの善意が集まっている。3月には像が完成し、訪れる人に正之公の功績を学んでいただける」とあいさつした。