梅酒の売れ行き好調

紀伊民報社 経済 2008-11-26

国内出荷、過去最高の勢い

 梅酒の売れ行きが好調だ。数年前から始まった梅酒ブームが続いているとみられ、梅酒の国内出荷量は、今年は過去最高だった昨年をさらに上回る勢いとなっている。全国一の梅どころの紀南地方にとって、うれしい知らせとなりそうだ。
 全国の洋酒メーカー80社が加盟する「日本洋酒酒造組合」(東京都中央区)によると、加盟企業の梅酒の国内出荷量(課税ベース。チューハイなどの発泡性を除く)は、2007年が過去最高で約2万8516キロリットルだった。今年は9月末までに約2万2936キロリットル出荷され、昨年同時期の1・19倍になっている。月別にみても1?9月はすべて昨年を上回っており、このままでいけば過去最高を更新するとみられる。
 過去10年間でみると、出荷量が最低だったのは00年(約1万9304万キロリットル)。しかし、本格的に梅酒ブームが始まったとみられる04年(約2万218キロリットル)以降は毎年増え続けている。00年と昨年を比べると、1・5倍近くに増えた。
 同組合は「梅酒はほかの酒類と比べても好調といえる。出荷量の伸びからみて、梅酒ブームが長く続いていると考えられる」と話している。
 業界最大手の「チョーヤ」(大阪府羽曳野市)でもここ数年、毎年売り上げが伸びている。健康志向の影響で、購入客の大半は女性とみられる。アンケートなどでは購入客の6、7割を女性が占めており、最近は男性も増える傾向にあるという。
 チョーヤ梅酒企画課は「15年ほど前には梅酒を扱っている飲食店自体が少なかったが、いまは多くの店に日本酒や焼酎などと並んで普通に置いてあり、梅酒を専門的に扱う飲食店も増えてきている。梅酒を飲む機会が増えることは購入客の増加にもつながるので、梅酒ブームが続いているのはありがたい」と話す。
 チョーヤが梅酒の原料に使う国産青梅のうち6、7割が和歌山県産。中でもJA紀南(田辺市)が最大の取引相手となっている。
 JA紀南によると、チョーヤなど梅酒メーカーへの青梅の出荷量は増えているものの、スーパーなどでの売れ行きは落ちており、青梅全体の需要は横ばいという。梅酒を製品で購入し、自宅で造る家庭が減っているからではないかとみている。
 JA紀南の中家徹組合長は「梅酒の売れ行きが伸びるのはありがたい。梅酒が伸びれば梅どころの『紀州』も注目され、宣伝効果もある。また、梅酒はストックできるため、量販店で青梅の売れ行きが悪くだぶついた場合でも、梅酒メーカーが青梅を買い取ってくれる。青梅の生産量を調整する機能を果たしてくれている側面もあり、助かっている」と話している。

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