本年度から3カ年計画でスタートした離島地域広域連携推進モデル事業の八重山地域第1回シンポジウム(主催・財団法人南西地域産業活性化センター)が、11日午後2時からホテル日航八重山で開かれた。シンポジウムでは、琉球大学観光産業科学部准教授の梅村哲夫氏が「島嶼地域における持続可能な開発とその課題~海外の事例から~」のテーマで基調講演したほか、「地域のつながりから創る新しい八重山の可能性」をテーマに、 4人のパネリストによるディスカッションが行われた。
基調講演で梅村氏は、国際観光の動向としてグローバルジェネレーションの進展や発展途上国の所得向上などを背景に世界観光機関が2025年度まで 4.1%の成長が続くと予測していることを示した上で、持続可能な観光について「文化、自然環境、経済のバランス良い発展が必要。この3つをいかに調和させ、バランスを取るかが1番大きな問題」とした。
観光開発の課題として雇用や所得の増加などのメリットがある反面、自然環境の破壊や文化摩擦、犯罪の増加、などのデメリットがあることを示した。
(財)南西地域産業活性化センター八重山地区プロジェクトリーダーの玉城昇氏をコーディネーターにしたパネルディスカッションでは、石垣島の魅力について (有)川平ファーム代表の橋爪雅彦氏が「素晴らしい自然環境に加え、医療など内地で必要とする物がすべてそろっている」と述べた。
石垣島沿岸レジャー安全協議会の成底正好会長は、宮良川の環境変化を例に挙げ「川が年々、ごみだらけになり、海も赤土でどんどん汚れている」と述べ、自然環境の劣化が着実に進んでいることを指摘した。
梅村氏は、フィジーのリゾート地で民俗ダンスが踊られていることに触れ「文化を観光に生かすことが、文化を残すための手段の1つとなっている」と話した。
観光のキャパシティーについては「自然環境は現状維持し、将来の子どもたちへの担保とすべきだ」(橋爪氏)「自然は観光資源であり、自然がなくなることは住んでいる人にとって不幸であり、観光振興面からも守らなければならない」(梅村氏)との意見が出た。
NPO法人八重山星の会理事の新崎善國氏は「本土で見えない星空がここではきれいに見える。星空は石垣の財産。これを残すために何をすべきか考える必要がある」と述べた。
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